コンサルで働く Written by Tsukasa

コンサルで働く面白さ

コンサルタントという仕事


最近コンサルティング会社への就職や転職が人気だそうです。大企業に入っても安泰ではなくなったこの時代、潰しが効くという安定を求めてコンサルを志望する人が増えていると言われています。この記事はコンサルタントという仕事に興味がある方に以下をお伝えします。

  • コンサルタントはどんな仕事をするのか?
  • どんなところが面白いか?
  • コンサルを仕事に選ぶメリットは何か?

どんな仕事をするのか?

プロジェクトはさまざま

転職や就職でコンサルタントになりたい方、コンサルってどんな仕事をするイメージですか?

私は総合系と呼ばれるコンサルティング会社で働いていましたが、以下のようなプロジェクトに携わりました。

  • 企画系:事業再生計画策定、中期計画に合わせたIT中期計画の策定
  • 実行系:業務分析と改善計画・システム化構想策定、経営統合後の業務定着化支援
  • 管理系:大規模プロジェクトのPMO

その他にもM&A支援、海外展開支援、最近ではDX支援など様々なプロジェクトがあります。

コンサルタントは価値を売る

このように色々なプロジェクトがありますが、コンサルタントはどんな仕事をするのでしょうか?

クライアント(お客様)の視点から考えると仕事の本質が見えてきます。クライアントがコンサルタントに期待していることは大きく3つあります。

  • 専門知識:業界・法令や実務に関する専門知識(新事業に関する関連法規、トヨタ生産方式など)
  • 情報力:意思決定に役立つ情報(リサーチと分析、他社・他業界の事例など)
  • 推進力:スピード・仕事の速さ、巻き込み力、外部専門家という立ち位置

この期待に応えるのがコンサルタントの仕事です。コンサルタントはよくバリューを出すという言葉を使いますが、コンサルタントという仕事は、これらの価値を売る仕事と言えます。

例えば、情報が少ない提案段階で課題を言い当て解決の糸口を示すなどして価値を示せないと仕事が取れません。そして、プロジェクト開始間もない段階(2週間くらい)で価値を示せないと黄色信号です。その点シビアな仕事ですね。

もちろんチームで価値を出せば良いので一人で全部をこなす必要はないです。ですが、チームにどう貢献するかは問われます。若手や経験が浅いうちはどうしても推進力で貢献する比重が多くなります。コンサルは激務と言われる構造です。

パートナーから当事者へ

なお、最近ではコンサルティング会社も自らリスクをとって、クライアントと一緒に事業を立ち上げる取り組みも増えてます。そこではコンサルタントはパートナーとして働くのではなく、設立会社に出向して当事者として働きます。

例えばアクセンチュアは資生堂や味の素などと共同出資による子会社を設立し、グループのデジタル活用推進や新規ビジネス立ち上げに積極的に取り組んでいます。

コンサルティング会社の立ち位置も変化しています。

どんなところが面白いか?

コンサルタントの仕事の魅力は何でしょうか。私の場合は、クライアントに頼りにされること、成長が実感できる事が一番でした。加えて知的好奇心が刺激されるのも魅力の一つです。

クライアントに頼りにされる

誰かの役に立つのは嬉しいものですが、事業会社での仕事は、誰かの役に立つことが意識できる仕事ばかりではないと思います。その点コンサルタントという仕事はクライアントの役に立ち、感謝されてなんぼという仕事です。

誰かと一緒に仕事をして頼りにされるとやりがいがありますよね。絡み合った議論を整理する、「確かにそう言われれば」と気づいてない本質課題をズバリ言う、関係者を巻き込んでプロジェクトを前に進める、など、コンサルタントはクライアントから頼られる場面が沢山あります。

成長が実感できる

私がSEからコンサルタントに転職した頃は、リサーチひとつ、ドキュメント作りひとつ、出来ないことばかりでした。それが色々なプロジェクトで鍛えられるうちに、次第に早く、上手くできるようになっていきました。それに合わせて毎年、給料も増えました。

プロジェクト毎に求められるスキルも異なり、大変な思いをするのですが、その分、成長や報酬という形で見返りが得られることもコンサルの醍醐味の一つです。

考える事そのものが楽しい

私の同僚や上司には、考える事そのものを楽しんでいるような人達がいました。私には思いつかないような切り口で仮説を立てたり、ハッとするようなストーリーで戦略を立てたり、スイスイ仕事している姿を見て、どうやったらああなれるんだろうと思っていましたね笑

慣れてくると多少なり真似できるようになり、これが本当の原因じゃないかという仮説をデータで証明したり、求められているのはこの提案だろうというのがハマったりと、考える事の楽しさの片鱗くらいは感じられるようになりました。

コンサルを仕事にするメリットとは?

この記事の最後にコンサルタントを仕事に選ぶことのメリットを書きたいと思います。仕事そのものの面白さ以外に次のようなメリットがあると思います。

何とかする力がつく

コンサルタントをしているとどんな仕事でも求められるスキルが身につきます。情報力、推進力などはどんな職業でも必要なスキルです。

未経験のことに遭遇してもなんとか成果を出してサバイバルするスキルがつき、そういう状況に対して焦らなくなります。先が見えない中、何とかする力がつくことのメリットは大きいです。

助けてくれる人が増える

きちんとした仕事をしていれば、自ずと同僚やクライアントから信頼されるようになります。この信頼は5年後、10年後の財産になります。

5年、10年経つと環境も変わり自分も、関わった人も色々なところで活躍し出します。いざという時に助けてくれたり、助けを求められてそれが仕事になったりします。このようなネットワークが得られるのもコンサルタントという働き方のメリットだと思います。

稼げる

コンサルタントは大変な仕事ではありますが、その分稼げます。経験年数での年俸は他の業種よりも高い部類ですし、業績がよかった年は賞与が沢山出ます。また昇給の幅も大きいです。

コンサルティング会社が高い報酬を払う理由は、人以外のコストがかからないビジネスモデルであること、優秀な人材を集めつなぎ止めることが重要なことによります。つまり、構造的に稼げる仕組みになっています。

かつては時給にしたらマック以下と自虐ネタが言われた時代もありましたが、今はどうなんでしょうか。どんな仕事も楽ではないので、報酬が高いに越したことはないでしょう。

最後に

以上、コンサルタントの仕事について説明しました。大変な仕事ながらも面白くキャリア上のメリットも沢山あります。

一方でコンサルタントという働き方を選ぶ上での注意点もあります。激務とか、ドライとか、よく言われる職場環境のことではありません。キャリア選択上の注意点です。これについては改めて投稿しますね。

ありがとうございました。